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《観能》能楽公演2020〜新型コロナウイルス終息祈願〜初日。『翁』などを拝見して

2020年7月27日から二週間続く能楽公演の1日目に行って参りました。

 

能楽協会、日本能楽会、文化庁、日本芸術文化振興会が主催で、国立能楽堂で行われておりますが、

さすが!コロナの感染対策がきっちりなされておりました。

 

14時開演なのに12:30開場!!!

普段でしたら、1時間前やら30分前が普通かな、、と思いますが、

入り口で蜜になることを避けてのこの幅なんでしょうね。

 

準備する方としてはとっても大変な事と思います。

 

そして検温と消毒、お席も満席にせずに格子状に空けての配置でした。

(さすがに半分しか入らないのはもったいない、、、と思いましたが、仕方がないのでしょうかね。。)

 

もちろんマスク必須。終演後も一気に退場させずに正面席の人から、、、と工夫がありました。

能楽の公演ですから、元々お喋りしながらわーーきゃーーな場面はあり得ませんので

いつものように静かな感じの見所でした。

入ったところはブルーライトで照らされて、

医療従事者への感謝が表現されておりました。


公演は

翁から。

翁は観世清和さん

三番叟は野村萬斎さん

面箱は野村裕基くん

千歳は観世三郎太くん

 

大鼓が亀井広忠さん

小鼓が大倉源次郎さん、荒木健作さん、清水晧祐さん

笛は松田弘之さん

 

 

そして後見に万作先生と太一郎くんという!

 

神メンバーなお舞台でした

 

最初のお笛からして、うわわ〜いつもに増して気合が入ったお笛!と思ったら

大鼓も小鼓も半端じゃない!鳥肌でした。

全ての出演者さんから驚きのパワーが感じられて

こんなお舞台は初めてかも。と思いました。

 

ずっと下を向いて待機していらっしゃる萬斎さんの

お鼻あたりがなんだか赤くなってきたような、、

 

ありがたくも正面の一番前の席のチケットを持っていたのです!

よ〜く見えました。

 

そうですよね、、

だって本来ならオリンピックの開会式を全部任されている萬斎さんですし、

こんなに長い期間お舞台がなかったんですもの。

と思うと感慨深くなるお気持ちがとってもわかります。

 

いつも萬斎さんの三番叟はそれはそれはエネルギッシュでかっこいいのですが

今回は、普段の10倍以上の力を感じました。

 

揉みの段では驚きの力と躍動感(橋がかりの方まで行っちゃいましたし、、)

鈴の段では大地を諭すような鎮魂や祈願の念を。。。

 

私も目に涙が浮かびましたが

ぼやけてしまってはしっかり見えないと思って目を見開いて!!しっかり焼きつけました。

 

その後のお狂言も半能の石橋もあっという間に終わってしまいました。

 

石橋の時には地謡の方は5人一列に並んで

マスクのようにグレーの生地の布を耳からかけていらっしゃいました。このマスクありかも!と!!

 

 

 

とっても素敵なプログラム。

こちらも手渡しではなく自分で取るように。

チケットもぎりも自分で。

いつもならチラシがたくさん置いてあるラックも

使えないように布がかけられておりました。

おトイレに並ぶ列にも間が開くようにタビの足跡が!!

 

色々なところに配慮がありました。

 

 


多くの出演者さんの記事が載ったプログラムです。

私も、舞台人の端くれの端くれとしてですが、とても学ぶべきことがたくさん書かれており、非常に勉強になります。

じっくり何度も読ませていただきました。

8月7日まで公演は続きます。もう満席のものもありますが、

是非、行かれてみてはいかがでしょうか?

おまけ。。

 

いつも翁の面を見ると、観世清和さんのお顔そっくりと思っていたのですが、

昨日、お世話になっているお姉さまとそのお話をしていて、

もしかして、、、世阿弥さまが清和さんと同じお顔だったのかしら?だってご先祖様でいらっしゃるわけだし、、

なんて、とっても恐れ多いお話で盛り上がりました。

 

 

 

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